3月に入って、いよいよソムリエ試験申し込みがスタートしましたね。
ツイッターにもチラホラ申し込み完了のタイムラインが
流れてきてますよ。
そんな中、今月一発目に書く記事の内容は
もちろん日本ワインについてです!!
日本ソムリエ協会でも近年かなり力を入れている項目らしいので、
ここは落とせません。
この記事を見たら以下のことがわかりますよ!!
本記事の内容
この記事を書いている僕は、
バーテンダーとソムリエ歴は8年目です。
いま現在もソムリエ協会に
所属しているため情報は確かです。
日本ワインに関しての試験範囲が広くなり、
焦りに焦っているそんなあなた!!
ぜひこの記事をご覧ください。
*記事は3分くらいで読み終わります。
深堀りした解説とかは関連記事として貼っておきます。
【日本ワイン概論】日本ワインブームと川上善兵衛の軌跡
次の4つのパートに分けて解説していきます。
- 基礎知識
- ワインブームについて
- 【新説】ワイン造りの始まりは山梨?福岡?
- 川上善兵衛の功績
それでは一つずつ解説していきましょう。
基礎知識
まずは、何事も基礎的な数字を理解しなければいけません。
日本ワインについての基礎知識を見ていきましょう。
醸造所の数
日本国内にあるワイナリーの数は平成30年度時点で331。
10年前は200だったことを考えるとかなり増えたんだね。
あとで話すワインブームによって、ワインを飲む人が増えたことも理由のひとつですね。
ワインの流通量の構成比
日本国内で流通しているワインのうち、
輸入ワインが66.5%、国内ワインが33.5%という比率になっています。
以前はもう少し国内ワインの比率が低かったので
日本ワインブームの訪れを感じさせますね。
日本ワインとは
- 日本のぶどうを使って日本で造られたワインのことを日本ワイン(全体の2割)
- 海外の原料(濃縮ブドウジュースなど)を使って
日本で造られた場合は国産ワイン(全体の8割)
日本で造られたワインの約8割は
海外の原料を使っているなんて驚きです。
海外原料に依存している状態は半世紀近く続いているから、
国産ワインを含めた生産量は、山梨とか長野じゃなくて
実は神奈川県が一番だったりする(全体の3割)
ワイン原料用国産生ブドウ(赤白上位10品種)の受入数量
日本で一番生産されているワイン用ぶどうは、
白ぶどうが甲州、ナイアガラ、デラウェア
黒ぶどうはマスカット・ベリーA、コンコード、メルロ
主要なブドウ産地ごとの生産量で見てみると、
山梨県
白:甲州(全国1位の収量品種)
赤:マスカット・ベリーA(全国1位の収量品種)
長野県
白:ナイアガラ(全国2位の収量品種)、シャルドネ(欧州系品種)
赤:コンコード(全国2位の収量品種)、メルロ(欧州系品種)
北海道
白:ナイアガラ(冷涼地に向いた品種)、ケルナー(ドイツ系品種)
ミュラー・トゥルガウ(ドイツ系品種)
赤:キャンベル・アーリー(冷涼地に向いた品種)、ツヴァイゲルト
山形県
白:デラウェア(山形と言えばこの品種)
赤:マスカット・ベリーA(意外と生産している)
ワインブームについて
60年代から80年代になると、
東京オリンピックや大阪万博により
高度経済成長を後押しにワインの生産と消費が拡大し始めます。
第一次ワインブーム(1973年)
大阪万博の影響により、欧米の食文化が広まり
ワイン消費量が一気に前年比162%上昇。(ワイン元年)
外国産ワインの輸入が自由化されたことで
75年にはワインの消費量が甘味果実酒を上回った。
第二次ワインブーム(1978年)
国産ワインが1000円という安い価格帯で販売され、人気となりました。
第三次ワインブーム(1981年)
地元のワインが流行る地ワインブームが始まる。
中でも低価格帯で販売された一升瓶ワインが話題に。
第四次ワインブーム(1987~90年)
ヌーヴォー・高級ワインブーム
このあたりから海外のワインが飲まれるようになってきた(バブル期)
第五次ワインブーム(1994年)
低価格ワインブーム
バブル崩壊を機に低価格帯ワイン(500円)が流行る
第六次ワインブーム(1997~98年)
赤ワインブーム
赤ワインを飲むとポリフェノールが取れて健康になるということで話題に。
国産ワイン消費量のピークがこの年。
第七次ワインブーム(2008or2012年~現在)
日本ワインブーム
酒類全体の販売量が減っている中、
ワインの販売量が右肩上がりなのは
この日本ワインブームが支えているともいえる。
【新説】ワイン造りの始まりは山梨?福岡?
日本のワイン造りは、
1874年に山田宥教(やまだひろのり)、詫間憲久(たくまのりひさ)により
山梨の甲府で始まったことが最初だとされていた。
しかし、2018年に熊本大学永青文庫センターから
実は1627年には小倉藩細川家の管轄下で
ワイン造りが行われていたとの発表があり、
2020年からの教本からはそれが明記されてます。
川上善兵衛の功績
※左:川上善兵衛 右:マスカット・ベリーA
日本ワインを語るには欠かせない人物が「川上善兵衛」
ここでは、川上善兵衛がどのように日本ワインの発展に貢献してきたか見ていきます。
人物像
14歳で慶応義塾大学へ入学⇒2か月で退学(ここで学べることはもう知っていたから)
勝海舟との出会いによって異国で飲まれているワインに興味を持つ
1893年に岩の原葡萄園を開設(川上家の庭で)
19歳の時に小澤善平、土屋龍憲らとも交流しブドウ栽培について学ぶ。
自宅の庭でワイン造りをスタートするが、温度管理がうまくいかず、
酸味の強いワインにしかならなかった。
1895年(明治28年)ワイナリーに石蔵を作り、密閉醸造を開始。
雪室を利用した低温発酵、低温貯蔵により商品化できた。
日本の風土に合う新品種の育成
川上善兵衛は私財を投じて、日本の風土に適したワインの原料となるぶどうを研究。
10,311種の交雑の結果、1922年に優良22品種を発表。
その中のひとつである「マスカット・ベリーA」は
2013年にO.I.V.(国際ぶどう・ぶどう酒機構)に登録。(2020年には山幸が登録)
これにより、ラベルに「マスカット・ベリーA」と記載してEUで販売できるようになった。
ちなみにマスカット・ベリーEまであった。
まとめ【いまが一番ホットな時代】
今まさに日本ワインブームの真っただ中で、ワインに関わる仕事をしているなんて!!!
今回の記事を書きながら、もっとワインの良さを広めなければという使命感に沸いております。
ということで、続きは次回!!!